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入稿で「350dpi」と言われたら確かめる2つの数

印刷所に「画像は350dpiで」と言われたら、ファイルに書かれたdpiの値と、画素数を仕上がりの大きさで割った実際の細かさの2つを確かめます。A4なら横2,894 × 縦4,093画素が目安。足りないときにdpiの値だけを上げると、小さく刷られるだけです。

公開読了目安 約4分

この記事の要点

  • 確かめるのは、ファイルに書かれたdpiの値と、画素数から出す実際の細かさの2つ
  • 実際の細かさは「画素数 ÷ 仕上がりのmm × 25.4」で出す
  • A4を350dpiで刷るなら、横2,894 × 縦4,093画素が要る
  • 画素が足りているのに値が72なら、値だけを書き換えれば済む
  • 画素が足りないときにdpiの値を上げても、小さく刷られるだけ
目次

入稿の案内に「画像は350dpiで」とあったら、確かめる数は2つです。 ファイルに書かれたdpiの値と、画素数を仕上がりの大きさで割った実際の細かさです。

この2つは、同じ画像でも食い違うことがあります。 この記事では、専用の画像ソフトを使わずに、両方を確かめる方法をまとめます。

2つの数は何が違うのか

dpiは「1インチ(25.4mm)の中に、画素をいくつ並べて刷るか」という指定です。 350dpiなら、25.4mmの中に350個の画素を並べます。

dpiの値は、画像ファイルの中に書かれた数です。 画像を開いたソフトが「72dpi」や「350dpi」と表示するのは、この値です。

実際の細かさは、画素数と刷る大きさから計算で決まります。 同じ画像でも、大きく刷れば粗くなり、小さく刷れば細かくなります。

画像の細かさを決めるのは、後者のほうです。 値が350と書かれていても、画素が足りなければ粗く刷られます。

実際の細かさを計算する

実際の細かさは、次の式で出します。

実際の細かさ(dpi)= 画素数 ÷ 仕上がりの長さ(mm)× 25.4

横と縦の両方で計算し、小さいほうを見ます。 小さいほうが350以上なら、その大きさで350dpiを満たしています。

たとえば、4,032 × 3,024画素(約1,200万画素)の写真を、A4の横向き(297 × 210mm)で刷るとします。 横は344.8、縦は365.8になり、小さいほうの344.8が350にわずかに届きません。

1,200 × 1,600画素の画像をA4の縦向き(210 × 297mm)で刷ると、横145.1・縦136.8です。 350の半分にも届かないので、このままA4に広げると粗さが目立ちます。

用紙ごとに要る画素数の目安

350dpiで刷るのに要る画素数を、よく使う大きさで計算しました。 画像の画素数がこれ以上あれば、その大きさで350dpiを満たします。

大きさ寸法(mm)要る画素
A4210 × 2972,894 × 4,093
B5182 × 2572,508 × 3,542
A5148 × 2102,040 × 2,894
はがき100 × 1481,378 × 2,040

指定が300dpiなら、A4は横2,481 × 縦3,508画素です。 計算の式は「仕上がりのmm ÷ 25.4 × dpi」で、端数は切り上げます。

値と画素数の組み合わせで、やることが変わる

2つの数がそろっているかどうかで、やることは4通りに分かれます。

  • 画素が足りていて、値も350: そのまま入稿できる
  • 画素が足りていて、値が72など: 値だけを350に書き換える。画質は変わらない
  • 画素が足りず、値は350: 値だけでは分からない落とし穴。刷る大きさを小さくするか、元のデータを探す
  • 画素が足りず、値も72など: 値を書き換えても粗さは同じ。画素を用意し直す

2つ目の「値だけ書き換える」は、画像のdpi変更でできます。 画素を変えずに値だけを書き換えるので、画質は落ちません。

値を書き換えるときの落とし穴

dpiの値は、ファイルの中の何か所かに書かれていることがあります。 1か所だけ直すと、別のソフトで開いたときに古い値が出ることがあります。

72と300が別々の場所に書かれた画像を、2つの画像処理ソフトで開くと、答えが72と300に分かれました。 入稿先がどのソフトで確かめるかは、こちらからは分かりません。

書かれている場所をまとめてそろえる手順は「画像のdpiを画質そのままで変える手順」で説明しています。

画素が足りないときにやってはいけないこと

足りない画像のdpiの値だけを350に上げると、小さく刷られるだけです。 1,200 × 1,600画素の画像を350dpiにすると、刷れる大きさは横87.1 × 縦116.1mmになります。

画像ソフトで引き伸ばして画素を増やすこともできますが、細部が戻るわけではありません。 ぼやけた画像が、大きなぼやけた画像になります。

足りないときに取れる手は、次の3つです。

  • 撮影やスキャンをした元のデータを探す(送るときに縮んでいることがある)
  • 撮り直す、取り込み直す
  • 刷る大きさを小さくして、350dpiを満たす大きさに収める

入稿前のチェックリスト

  • 仕上がりの大きさ(塗り足しを含む)をmmで確かめた
  • 画像の画素数を、横と縦の両方で確かめた
  • 「画素数 ÷ mm × 25.4」の小さいほうが、指定のdpi以上ある
  • ファイルに書かれたdpiの値が、指定と同じになっている
  • 値を書き換えたファイルを、別のソフトでも開いて確かめた

基準の値や確かめ方は入稿先によって違うので、最後は入稿先の案内に合わせてください。

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