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並列抵抗の求め方|和分の積は 2 本まで、3 本以上は逆数の和で

並列につないだ抵抗の合成抵抗は、逆数を足してもう一度逆数にして求めます。2 本なら和分の積が使えますが、3 本に同じ形を当てはめると間違えます。正しい求め方、2 本ずつまとめる手順、同じ値を並べたときの近道、答えを暗算で検算する目安を整理します。

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この記事の要点

  • 並列の合成抵抗は、逆数の和の逆数で求める
  • 和分の積 R1×R2÷(R1+R2) は 2 本のときだけの近道
  • 3 本以上は逆数の和か、2 本ずつまとめて求める
  • 同じ値を n 本並べると、1 本の値の n 分の 1
  • 答えは、いちばん小さい抵抗より必ず小さくなる
目次

並列につないだ抵抗の合成抵抗は、各抵抗の逆数を足し、その和の逆数を取って求めます。 10 Ω と 30 Ω なら、1/10 + 1/30 = 4/30 なので、答えは 30/4 = 7.5 Ω です。

2 本だけなら「和分の積」という近道が使えます。 ただし、この近道を 3 本に広げると、答えが大きく外れます。

並列の合成抵抗は逆数の和の逆数

並列の合成抵抗 R は、次の式で表します。

本数式
2 本1/R = 1/R1 + 1/R2
3 本1/R = 1/R1 + 1/R2 + 1/R3
n 本1/R = 1/R1 + 1/R2 + … + 1/Rn

左辺が 1/R なので、右辺を足し終えたら最後に逆数を取ります。 この最後の 1 手を忘れると、答えが逆数のまま残ります。

逆数を取るのは、並列では電流の通り道が増えるからです。 通り道が増えるほど電流が流れやすくなり、全体の抵抗は小さくなります。

和分の積は 2 本のときだけの近道

2 本の式 1/R = 1/R1 + 1/R2 を通分すると、1/R = (R1 + R2) / (R1 × R2) です。 逆数を取ると、R = R1 × R2 ÷ (R1 + R2) になります。

分子が積、分母が和なので「和分の積」と呼ばれます。 10 Ω と 30 Ω なら、300 ÷ 40 = 7.5 Ω で、逆数の和と同じ答えです。

逆数を 2 回取らずに済むので、2 本の計算はこちらが速く進みます。 ただし、この形は 2 本の式を変形して出したものです。

3 本に和分の積を当てはめると間違える

10 Ω・20 Ω・30 Ω の 3 本で、同じ形を当てはめてみます。 積は 6,000、和は 60 なので、6,000 ÷ 60 = 100 Ω になります。

正しい答えは、逆数の和から求めた約 5.45 Ω です。 100 Ω は、いちばん小さい 10 Ω より大きく、並列の答えとしてありえません。

合成抵抗計算の結果。10 Ω ∥ 20 Ω ∥ 30 Ω の合成抵抗 ≒ 5.45455 Ω、正確には 60/11 Ω。計算の順番は 10 Ω ∥ 20 Ω ∥ 30 Ω ≒ 5.45455 Ω の 1 段

単位を見ても、この形は成り立ちません。 分子は Ω の 3 乗、分母は Ω の 1 乗なので、答えの単位が Ω の 2 乗になります。

3 本以上は 2 通りの求め方がある

逆数の和で一度に求める

1 つ目は、はじめの式のとおり逆数をすべて足す方法です。 10 Ω・20 Ω・30 Ω なら、1/10 + 1/20 + 1/30 = 11/60 です。

最後に逆数を取って、60/11 ≒ 5.45 Ω になります。 分母を 60 にそろえると、分数のまま計算できます。

2 本ずつまとめる

2 つ目は、和分の積を 2 本ずつ繰り返す方法です。 まず 10 Ω と 20 Ω をまとめると、200 ÷ 30 = 20/3 Ω になります。

次に、その 20/3 Ω と 30 Ω をまとめます。 (20/3 × 30) ÷ (20/3 + 30) を計算すると、同じく 60/11 Ω です。

2 本ずつなら、使うのはいつも和分の積だけです。 ただし途中の値が分数になりやすいので、小数に丸めずに持ち越してください。

同じ値を n 本並べたら n で割る

同じ値の抵抗を並列にすると、1 本の値を本数で割るだけで済みます。 1 kΩ を 4 本並べれば、1,000 ÷ 4 = 250 Ω です。

逆数の和で確かめると、1/1000 を 4 回足して 4/1000 です。 逆数を取れば 1000/4 なので、同じ答えになります。

並べ方合成抵抗
1 kΩ を 2 本500 Ω
1 kΩ を 3 本約 333.3 Ω
1 kΩ を 4 本250 Ω
1 kΩ を 5 本200 Ω

答えを暗算で検算する目安

並列の答えには、必ず収まる範囲があります。 計算が終わったら、次の 2 つを確かめてください。

  • いちばん小さい抵抗より小さい(10・20・30 Ω なら 10 Ω 未満)
  • いちばん小さい抵抗を本数で割った値以上(10 ÷ 3 ≒ 3.33 Ω 以上)

10・20・30 Ω の答えの約 5.45 Ω は、この範囲の中に入っています。 和分の積を広げた 100 Ω は範囲の外なので、式の使い方が違うと気づけます。

下限の「本数で割った値」になるのは、すべて同じ値のときだけです。 値がばらばらなら、答えは下限より必ず大きくなります。

0 Ω が混ざったときは 0 Ω

並列の中に 0 Ω(導線)が 1 本でもあると、合成抵抗は 0 Ω です。 逆数が取れないので、式に当てはめずにこの答えを使います。

直列と混ざった回路は内側の並列から

直列と並列が混ざった回路では、並列の部分を先に 1 つの値にまとめます。 100 Ω に、220 Ω と 330 Ω の並列をつないだ回路で考えます。

並列の部分は、和分の積で 72,600 ÷ 550 = 132 Ω です。 そこへ 100 Ω を足して、全体は 232 Ω になります。

かっこの付け方を変えると、答えも変わります。 先に 100 Ω と 220 Ω を直列にしてから 330 Ω と並列にすると、約 162.46 Ω です。

計算を確かめたいときは

手で解いた答えは、合成抵抗計算で確かめられます。 10 // 20 // 30 のように書くと、割り切れない答えも分数で並びます。

式の書き方や逆算の使い方は「合成抵抗を式で計算する手順」にまとめています。

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